電子レンジが温まらないときの対処法｜買ったばかり・動くのに温まらない原因は？

電子レンジやオーブンレンジは、今やキッチンには絶対に欠かせないアイテムです。冷凍食品の解凍から食材の下ごしらえ、調理の補助までさまざまな作業をこなします。しかし、いつも通り温めようとしても「中に入れたものが温まらない」といった経験をされた方も多く見受けられます。

「動くのに温まらない」「庫内の電気はついていてターンテーブルも回っている」「連続使用しても入れたものは冷たいまま」「変な音がする、異臭がする」など、このような症状は電子レンジのトラブルにつきものです。

故障と思って業者に修理依頼をする前に、ターンテーブルやフラットテーブル問わず、東芝やシャープなどあらゆるメーカーに共通する電子レンジトラブルの原因・対処法を知っておくといざという時に困りません。そこで、この記事では原因・対処法について解説するので、ぜひ参考にしてください。

電子レンジの中に入れたものが温まらない場合、まずは電子レンジ内部が汚れていないかどうか確認しましょう。電子レンジはあまり掃除しない家電製品の1つですが、意外と汚れがたまりやすいです。また、庫内が汚れていると温めの妨げになる場合もあります。

重曹とお湯を使って掃除をすると、簡単に汚れを落とせます。側面やターンテーブルの下だけでなく、天板部分もしっかりと掃除して汚れを落としましょう。

電子レンジには大きくわけて2つの形式があります。ターンテーブル式とフラット式です。形式の違いによって温めるものの置き方が変わるので注意しましょう。ターンテーブル式は中央を空けて外側に食品を置きましょう。フラット式の場合は逆に中央に食品を置くと効率的に温まります。

食材を入れている容器がマイクロ波を通しにくい素材の場合、温まりにくくなります。また、大きな容器は温めるまでに時間がかかる場合もあるため、食材の大きさに適した容器で温めるようにしてください。

容器の問題ではなく、掃除もしたのに温まらない場合は、電源を抜き差ししてください。電源を一度抜いて10分程度放置しておいてから再度電源を入れ、温められるかどうかを確認しましょう。再起動すれば不具合が直る場合もあります。

もし、作動させてエラーメッセージができる場合は、取扱説明書にしたがって対処してください。一度不具合が直っても再発する場合は、メーカーに問い合わせましょう。そして、修理や買い替えも含めて検討してください。

電子レンジが起動してターンテーブルも回っているのに温まらない原因は、マグネトロンの不具合である場合が多いです。マグネトロンとは、加熱するためのマイクロ波を発生させている部品です。

電子レンジの寿命は約10年で、マグネトロンの寿命は2,000時間のため、電子レンジの寿命より長く設定されています。しかし、まれにマグネトロンが先に寿命を迎える場合もあり、その場合は作動しているのにも関わらず温まらなくなってしまいます。

電子レンジが温まらないときは、まずは説明書に記載の対処法やQ&Aを確認しましょう。メーカーによっては特別な対処法があり、それが説明書に記載されている場合があります。対処法の中では一番簡単で費用もかからないため、メーカーへの修理依頼や買い替えを検討する前に、必ず行ってください。

しかし、説明書を紛失してしまった方もいますよね。そんなときは、「電子レンジの型番」「説明書」のキーワードで検索すると、電子版の説明書が読める場合がありますので、ぜひそちらも活用してください。

電子レンジが古い機種のケースでは、メーカー側に交換用の部品が保管されていないケースも想定しておかないといけません。加えて、もし修理ができたとしても、古い電子レンジはすぐに他の箇所が故障する場合も考えられます。これらのデメリットを踏まえて修理を依頼しましょう。

修理を依頼する場合はまずメーカーに問い合わせて症状を伝え、おおよその見積もりを確認しておきましょう。修理代が高い場合は買い替えも含めた検討をおすすめします。下記に日立・ミーレ・東芝・シャープ・ツインバード・アイリスオーヤマ・パナソニックのお問い合わせリンクを掲載しているのでぜひ参考にしてください。

電子レンジがかなり古い機種の場合は修理より、買い替えを検討した方がいいケースが多いです。特に安価な電子レンジが故障した場合は、購入したときの金額より修理代が高いケースもあるので、買い替えてしまった方が手間も金額も少なくて済みます。

買い替えの場合は長期保証を付けるのがおすすめです。電子レンジは使用頻度の高いキッチン家電ですから、保証は長い方が安心できます。

マグネトロンが故障したケースで、修理の相場は16,000～25,000円程度で、赤外線センサーが故障した際は、15,000円~25,000円程度です。また、電源が入らない場合は20,000円~30,000円程度で、レンジの内部にある基盤を交換する必要があるため、一番費用がかかります。

加えて、修理業者に訪問してもらう場合、5,000円程度の出張費用がプラスされます。元々の電子レンジが安価な製品であった場合は、修理代の方が高く付く場合も多いです。

電子レンジの状態によって料金は変わってくるので、まずは各メーカーや購入した家電量販店へ問い合わせましょう。また、修理代が高く付くようなら買い替えの検討をおすすめします。リーズナブルな単機能レンジなら、1万円程度の製品も販売されています。

新品に買い替えをする際、故障した温まらない電子レンジをの処分方法が気になりますよね。ここでは、4つの処分方法とそれぞれの特徴を解説します。

• リサイクルショップで買い取ってもらう

自分で処理する手間がなく現金が手に入りますので、まずは査定に出してみましょう。

• 粗大ごみとして処分する

自治体によりますが、電子レンジは粗大ごみとして回収してもらえるため、自治体ごとのルールや費用についても確認してみましょう。

• 家電量販店に持ち込んで処分してもらう

費用はかかりますが、新しい電子レンジを購入する際に、家電量販店で古い電子レンジを引き取ってもらえます。また、状態のいい電子レンジであれば下取りしてもらえる可能性もあるため、まずは問い合わせてみましょう。

• 不用品回収業者に引き取ってもらう

電子レンジの状態にかかわらず引き取ってもらえますが、有料で中には高額請求をされた事例もあるため、業者選びは慎重に行いましょう。

さらに、以下の記事で電子レンジの処分方法について詳しく解説していますので、こちらもあわせて参考にしてください。

電子レンジで温めていて火花が散った場合、まずはすぐに電子レンジを止めてください。運転し続けると火災の原因にもなり危険です。電子レンジ内で火花が散る原因のほとんどは、アルミホイルなどを温めていたケースです。

電子レンジはマイクロ波で水分子を振動させ、その摩擦熱で加熱しています。金属製品はマイクロ波を反射するため、庫内でマイクロ波が大量に反射されて放電し火花が発生します。火花は火災の原因だけでなく、電子レンジの故障にもつながるので、金属製品は入れないようにしましょう。

適正な加熱時間で温めているのに温まりにムラがある場合、食品の置き場所を工夫すれば解決します。フラットタイプの電子レンジは、一般的にマイクロ波が中央に向けて照射されているので、食品を中央に置いて温めましょう。

逆に、ターンテーブルタイプの電子レンジはターンテーブルが回るため、ターンテーブルの端に食品を置いた方が温まりムラが発生しにくいです。電子レンジのタイプによって加熱効率のいい位置を把握しておきましょう。

新しい電子レンジの多くは前面パネルに電源スイッチがなく、扉の開閉で画面が点灯して操作できる状態になります。古い電子レンジから買い替えると戸惑って「電源が入らない」と思ってしまうかもしれません。一度、扉を開閉して確認してください。

上記以外の場合で電源が入らないのなら、電子レンジが故障した可能性があります。メーカーに問い合わせて修理に出すか、買い替えを検討しましょう。

電子レンジで温めている最中に煙が出たり、嫌なにおいがしたりする場合があります。主な原因としては庫内の汚れが関係している場合が大半です。庫内の油や食品の汚れが付着したまま使用し続けるとにおいや煙だけでなく、火災の原因にもなります。

こういった事故を防ぐためにも、庫内の掃除はこまめにしましょう。庫内は重曹とお湯を使用して拭き掃除するのがおすすめです。200mlの水に重曹大さじ1杯を入れて、電子レンジで温めてから布巾などで拭きとってください。

「ブーン」や「カチカチ」といった、通常の動作音以外の変な音が聞こえてくるケースは要注意です。いつもと異なる音がした場合はメーカーに問い合わせて修理を依頼しましょう。そのまま使い続けるとショートして出火する可能性があり、不慮の事故につながりかねません。

電子レンジがすぐに止まってしまうのは、コンセントの故障が原因の可能性があります。コンセントが断線しかかっていると通電したりしなかったりで、すぐ止まってしまう場合が考えられます。メーカーに問い合わせて修理してもらいましょう。

電子レンジを買ったばかりなのに温まらない場合は、初期不良の可能性が高いです。メーカーへ問い合わせて修理や交換の対応をしてもらいましょう。

電子レンジを安全かつ、長く使用するために抑えておきたいポイントを4つ見ていきます。

• 電子レンジの掃除を定期的に行う
• 水分の少ない食材は容器に水を入れて加熱する
• 過度な長時間の使用は避ける
• 庫内に何も入れない状態で稼働しない

電子レンジの庫内は使用しているうちに油や食材などが飛び散り、汚れてきます。そのままにしておくと電子レンジが従来の力を発揮できませんので、こまめに掃除をしてください。

根菜類やイモ類など水分の少ない食材を電子レンジで加熱すると、焦げてしまったり、発火したりするケースがあります。別の容器に水を入れるか、食材を一旦濡らすなど工夫するのがおすすめです。また、長時間連続して使用しすぎると、オーバーヒートの原因になります。

これらの対処法で大切に使用するのが長く使うためのポイントです。とはいえ、どんなに工夫しても電子レンジの寿命は長くて10年程度と言われているので、壊れた際は寿命についても理解しておきましょう。

電子レンジが温まらないなどのトラブルの場合、まずは慌てずに確認をしましょう。発生したトラブルで慌てると、さらにトラブルを起こしかねません。もし不具合が起きたら、今回の記事を参考にしっかりと見極めて、修理か買い替えか最適な選択をしてください。