電子レンジの寿命は何年？オーブンレンジの耐用年数も紹介【使い続けると危険？】

電子レンジの寿命は一般的に約10年と言われています。電子レンジの加熱処理のための重要な部品である「マグネトロン」の寿命がおよそ10年だからです。10年を超えるとうまく温まらない、途中で作動しなくなるといった現象が起きやすくなります。

また、10年を超えて20年30年と長い間使用していると、温めムラがあるだけでなく発火や爆発の危険もあるため、買い替えを検討しましょう。安い電子レンジでも機能や性能が大きく進化しているため、便利さは十分に感じられます。

毎日使う家電である電子レンジは、長く大切に使いたいはずです。この記事では電子レンジを買い替えた方がいいタイミングや長持ちさせるコツ、さらに意外と知らない処分方法について解説します。オーブンレンジの寿命や修理費用の相場も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

温まりが悪いと感じたり、食品の中心が冷たいままになるなど加熱にムラがあったりするときは、マグネトロンが劣化している可能性があります。マグネトロンは電子レンジの機能を発揮するにあたり最も重要な部分であるため、故障してしまうと電子レンジが使えなくなります。

マグネトロンの寿命はレンジの寿命と言っても過言ではありません。マグネトロンが故障した場合は、基本的に修理ではなく買い替えがおすすめです。

なお、温めた食品の温度で電子レンジの寿命もしくは故障がある程度分かります。たとえば、1分ほど温めたなのにまったく熱くなかった場合は寿命を疑いましょう。そして、数秒しか温めてないのに食品が熱いと感じたら、故障の可能性が高いです。

庫内が汚れていると火花が発生し、電子レンジから「パチパチ」といった音が鳴る場合があります。また「キーン」「ブーン」といった音がする場合は、ファンの寿命の可能性があります。

ファンの駆動音は通常でも聞こえますが、明らかに今までより大きな音が鳴る場合は、故障を疑いましょう。仮に温めに問題がなくても異音がする場合、内部でなんらかの異常が起きているときがあります。

最悪の場合は発火の危険性もあるため、電子レンジから異音がした際は使用を止め、庫内の掃除をしましょう。掃除しても改善されない場合は、修理か買い替えを検討するのがおすすめです。なお、異音と原因を表でまとめましたので参考にしてみください。

電子レンジが途中で止まってしまう場合も、故障の可能性が高いです。再度スタートボタンを押せば使えると思うかもしれませんが、そのまま使い続けていると全く動かなくなる場合があります。

また、ターンテーブルが回転しないために止まってしまう場合もあります。ターンテーブルは食品全体に熱を行き渡らせ、温めムラを作らないために必要なので、うまく作動しないと食材が均等に温まりません。

ターンテーブルがしっかりはまっているのにも関わらず、完全に回転しない場合も故障の可能性があります。

ドアの開閉部分の不調も故障の前兆です。ドアの開閉部分がおかしくなる原因の1つに、ヒンジとアームバネの劣化があります。扉を開閉するときに軸となるヒンジは、何回も開閉するうちに接合部分が弱くなってグラグラし始めます。

しかし、グラグラの原因がヒンジを止めるネジの場合は、ドライバーで締め直せば不調が治まる可能性があるので、気になる方は試してください。

電子レンジの中で火花が発生するときは、

1. 庫内に食品カスが残っている
2. ファンモーターや電気回路・導波管カバーの異常

の2つの原因が考えられます。

食品カスが庫内に残った状態で再び加熱を始めると、マイクロ波が食品カスに集中的に放出されるため庫内で火花を散らす場合があります。お手入れをしたり、使用後に庫内を拭き掃除したりする習慣をつければ解決できます。

また、電子レンジの部品が原因の火花は特に危険です。放置しておくと火災の原因になるので、早めに修理をお願いするか、買い替えをおすすめします。異常の特定は一般の人では難しいので、訪問検査してもらいましょう。

電源プラグが抜けていない・ドアの間に何も挟まっていないのにも関わらず電源が入らない場合は、本体の故障の可能性があります。また、電源は入るがボタンが反応しない場合は大きく2つのパターンに分けられます。

1. スタートボタンのみ反応しない
2. 操作部分の故障

いずれも、センサーや電子回路基板の不具合の可能性があります。使わない機能だから大丈夫とそのまま使い続けていると、火災に繋がる場合もあり大変危険です。

電子レンジを使用した際にブレーカーが落ちるのは、電子レンジが漏電を起こしている可能性があります。漏電が原因である場合、火災などが発生する恐れもあって危険です。電気業者に見てもらうか、新しいものに買い替えましょう。

電子レンジを安定した平らな場所に置いておけば、長持ちしやすいです。不安定な場所に置くと使用時の振動や揺れが起きやすく、寿命が短くなる原因に繋がります。また、放熱しやすいように壁から離れた距離に設置するのも大事です。

電子レンジを長持ちさせるには習慣的なお手入れと掃除が大切です。庫内の汚れはサビや焦げの原因になるので放置してはいけません。サビを放置すると穴が空く原因になり、修理が非常に難しくなります。

また、焦げをそのままにしておくと焦げ臭いにおいが食品に移り、美味しさを半減させてしまう場合もあります。使用後必ず拭き掃除をしたり、汚れがついていないかチェックしたりする習慣を身につけましょう。以下の記事もぜひ参考にしてください。

また、市販のクリーナーを用いるのも有効ですよ。以下の商品もぜひチェックしてください。

電子レンジの耐用年数を延ばすには、長時間の使用に気をつけましょう。電子レンジを長時間使用すると庫内が非常に高温になり、電子レンジ本体に負担を与えます。これを繰り返すと、レンジの寿命を縮めてしまう原因になります。

また、短時間でも飲料物を加熱する場合は注意が必要です。飲料物は急激に沸騰しやすく、温める際の温度調節も難しい場合が多いです。急激に沸騰した飲料物の中身は飛び散り、飛び散った飲料物が庫内を傷めたり、汚れの原因になったりします。

電子レンジはマイクロ波を出して食品を温めますが、庫内に何もないままレンジ加熱を行うと、マイクロ波が跳ね返りマグネトロン本体を直撃します。長く使い続けるために、空焚きはしないようにしましょう。

なお、オーブン機能を初めて使う際の「空焼き」は「空焚き」とは違うので注意してください。庫内の脱臭や油を焼き切るために必要なため、取扱説明書に従って正しく行いましょう。

アルミホイルや金属製品を電子レンジの中に入れるのもやめましょう。アルミホイルを電子レンジの中に入れると火花が出て発火しやすくなり、火災の原因になります。

アルミホイルを入れてはいけない詳しい理由や、どのようにすれば使用できるのかについては以下の記事で詳しく解説しています。気になる方はぜひご覧ください。

水分のあまり含まれていない食材を電子レンジで温めると、煙が出たり発火の原因になったりする場合があります。主な食材は、

• 人参・さつまいも・ごぼうなどの根菜類
• にんにく
• 漬物

などが挙げられます。このような食材を温める際は、1度水に濡らしてラップに包むといった対策をしましょう。

電子レンジの修理代金の相場は部品によって異なりますが、部品別に修理代金の相場を知りたい人は東芝ライフスタイル株式会社の修理代金を参考にしてください。なお、東芝ライフスタイル株式会社の修理代金には、見積診断技術料1,080円（税込）と出張費の合計金額が加算されます。

以下では一部の部品を取り上げて修理代金を紹介していますが、すべての部品の修理代金を知りたい人は公式ページを見てください。

また、製造から8年以上経過している製品は、故障した際修理よりも買い替えの方がトータルの出費が少なくなる場合もあります。購入からどの程度経過したかも考慮して選びましょう。

【各部品の修理費用相場一覧表】

購入した電気店で買い換える場合、古くなった電子レンジは無料で処分してくれる可能性が高いです。特に町の電気販売店はこの傾向が強く、このために町の電気店から購入する方もいます。価格は少し高めですが、処分する費用も考慮するとメリットがあります。

多くの家電量販店では、古くなった電子レンジの下取りをしています。購入してから5年以内の動く機種であれば下取りの対象になる可能性があるので、家電量販店のチラシや公式ホームページをチェックしてください。ただし、5年で壊れると下取りに出せなくなる場合もあるため、日頃から大切に使いましょう。

また、下取りはポイントで還元してくれる場合が多いので、他の電化製品もお得に買えます。以下の記事でそれぞれの家電量販店の対応を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

オーブンレンジの寿命が気になっている方もいるかと思います。オーブンレンジも電子レンジと同じく、約10年の寿命です。オーブンレンジの心臓部分に使用されているマグネトロンの寿命が、約1,000時間〜2,000時間ほどなので、オーブンレンジの寿命は約10年だと計算されています。

ただし、高機能の製品やお手入れ方法などによって変わってくる場合もあります。詳しくは下記記事にて解説していますので、気になる方はこちらもあわせてご覧ください。

電子レンジを長く大切に使う方法を解説しましたが、そもそも壊れやすい電子レンジを使っていると意味がないですよね。特に山善（YAMAZEN）の電子レンジは壊れやすいと言われています。

山善はいわゆるジェネリック家電メーカーの1つで、ヘルツフリーではない特定のヘルツ(50Hz/60Hz)にしか対応していない電子レンジなので故障が多いです。その他のジェネリック家電メーカーも故障は報告されているため、日立やパナソニック、シャープといった大手メーカーの電子レンジがおすすめです。

電子レンジの寿命・故障例・修理代金の相場・賢く買い換えるポイントを紹介しました。電子レンジの寿命は10年前後ですが、大切に使わなければどんどん寿命は縮みます。適切に扱ってお手入れをし、電子レンジを長く使えるように心がけましょう。