電子レンジを使った牛乳の温め方｜牛乳モードなしでもレンチンできる！温度や時間も

多機能タイプの電子レンジには「牛乳モード」が搭載されており、ボタンひとつで温かい牛乳が出来上がります。何分温めるかなど考える必要がなく、ただボタンを押すだけでOKです。しかし、単機能の電子レンジの場合、「牛乳モード」が搭載されていません。

「牛乳モード」がないと、どのくらいレンチンすればいいのか迷ってしまいます。また、電子レンジによってワット数も異なるため、レンチンしすぎて牛乳が沸騰し、電子レンジの中で飛び散ってしまうケースがあり危険です。

そこで、多機能レンジで牛乳を温める方法を見ていきます。牛乳を温めた時にできる膜が苦手な方は、膜ができない牛乳の温め方が必見です。また、電子レンジの中で牛乳をこぼしてしまった時の対処法や単機能電子レンジのおすすめ商品もピックアップしていますので参考にしてください。

シンプルな単機能電子レンジは「温め機能」に特化していますが、オーブンレンジはオーブン機能・グリル機能を搭載し、温め以外の多様な調理に対応します。その他の違いは、以下の通りです。

【シンプルな単機能電子レンジ】

• 加熱方法はマイクロ波のみ
• 水分を含む食品を温める
• 耐熱性ガラス容器、陶磁器、電子レンジ可のプラスチック容器に対応する

【オーブンレンジ】

• 加熱方法がマイクロ波とヒーターの2種類ある
• 食品の温めだけでなく、焼く作業もできる
• 電子レンジで使える容器を使える
• 金属容器が使える（オーブンやグリルとして使う時のみ）

使える容器については、単機能電子レンジとオーブンレンジでずいぶん違いがあります。しかしどちらのレンジも漆器や紙製品、非耐熱ガラス、メラミンなど電波で変形する容器は使えません。

電子レンジに牛乳モードがない場合の温め方です。牛乳をマグカップに200ml注いだ場合、カップにラップをして500Wの電子レンジなら1分50秒、600Wの電子レンジなら1分20秒チンしてください。ラップをしないでチンすると温めた際、牛乳に膜ができ熱の逃げ道がなくなり爆発して飛び散ってしまいます。危険ですのでラップをするようにしてください。

牛乳は加熱により60度を超えると表面に膜ができます。さらに加熱を続けると膜の下に泡がたくさんできて、ついには吹きこぼれます。急な加熱では突沸が起こるため、短い時間で刻みながら温める方法もあります。30秒ほどチンしたら、一度取り出して軽くスプーンでかき混ぜます。かき混ぜた後、再び10秒チンします。チンする時間は好みで調整してください。

牛乳を温めた時にできる膜が苦手な方も多いです。この膜は牛乳に含まれるたんぱく質です。牛乳に含まれるたんぱく質は40℃以上で加熱すると固まる性質があり、固まる際に周りの脂肪分も包み込み膜を作ります。これはラムスデン現象と呼ばれ温める温度が高くなるほど膜は厚くなります。

膜が苦手な方は砂糖をスプーン1杯入れてみてください。砂糖はたんぱく質の固まる温度を高くしてくれるため膜ができにくくなります。膜は栄養価があると言われていますが苦手な方は砂糖を少し入れて、膜を作らず美味しくホットミルクを味わってください。

電子レンジの中に牛乳をこぼしたら、匂いがついてしまいます。牛乳をこぼした時の掃除手順を見ていきます。

【牛乳をこぼした直後の掃除手順】

1. レンジ内のこぼした箇所を布巾やキッチンペーパーで拭き取る
2. 拭き取った後に重曹の粉を振りかけ10分ほど置き、粉を片づける
3. 200ccの水に対して小さじ2杯の重曹を入れてスプレー後、拭き取る
4. 水拭きしたあと、乾いた布巾で拭く

【牛乳をこぼした後、時間が経ってしまった時の掃除手順】

1. 水200ccと大さじ1杯の重曹を耐熱容器に入れて5分チンする
2. 約30分置いておく
3. 耐熱容器を取り出し、濡れた箇所を布巾やキッチンペーパーで拭き取る
4. 上記と3と同じ手順で掃除する

匂いが残っている場合は、水200ccに大さじ1杯のクエン酸を耐熱容器に入れて電子レンジで5分チンし、30分ほど放置した後庫内を拭き取ってください。

機能がシンプルな電子レンジは、コンパクトなものが多く大型は少ないのが現実です。外寸についてはあらかじめ、電子レンジの置き場所を決めて広さを測っておくとスムーズに決まります。

単機能電子レンジの場合、気を付けたいのは庫内サイズの方です。外寸がコンパクトなだけに庫内の容量は20L前後が主流（1～2人暮らし向け）になっています。1人暮らしであれば20L前後で充分ですが、2人暮らしなら20〜25L程度の容量が必要です。

電子レンジの床面は、ターンテーブル式とフラットテーブル式のどちらかになっています。ターンテーブル式は庫内に丸い回転テーブルが置かれたもので、比較的低価格です。しかしターンテーブルより大きいものは入れられず、お手入れも少し面倒な点がデメリットです。

対してフラットテーブル式は、電子レンジの床スペースを最大限に利用できるのが長所です。温めムラが少なく、お手入れも固く絞った布巾等で拭くだけと簡単なので好評を得ています。しかし、値段はターンテーブル式より少し高額です。

電子レンジは、扉が開く向きの確認も重要です。開く向きは縦開き・横開き（左開き）とありますが、こちらは設置場所の周辺環境（他の家具・家電の配置との兼ね合い）と扉を開くためのスペースを考慮して選んでください。

尚、電子レンジには右開きの商品がありません。これには電子レンジは直接床に置くものではないから、右手には食品を持っているから等、諸説あります。しかし左利きの人や部屋の事情によっては使いにくいと感じる人がいますので、その場合は縦開きの商品を選ぶのがおすすめです。

どうしても食品を温めるための機能に特化したものばかりになりますが、単機能電子レンジにも便利な機能を搭載した商品がたくさん出回っています。特に以下のような機能を搭載する商品は非常におすすめです。

• 自動温め機能
• 牛乳モード、ご飯モード等（食品によって温め方を変えられる）
• 温度センサー（庫内温度を検知する機能）
• 蒸気センサー

この他に、安全機能については必ずチェックしましょう。小さいお子様がいる家庭には、チャイルドロック付きがおすすめです。

日本の電力は、東日本は50Hz、西日本は60Hzと違います。周波数が変わる境界線は、静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりです。単機能あるいは低価格の電子レンジは、このどちらかにしか対応しないのが多いので、注意が必要です。

引っ越しの予定がある人は、引っ越し先の周波数を電力会社に確認してから購入するようにください。また初めからどちらの周波数でも使える両用タイプ（ヘルツフリー）を選んでおくのもおすすめです。

パナソニックは、単機能でありながらハイスペックな電子レンジを製造しています。食品を温めるスピードが速く、温めムラ・解凍ムラともに少ないのが特徴です。

2020年現在、単機能レンジのラインナップは1種類のみですが、食品別の温めモードだけでなく、自動温め機能・蒸気センサーとよりよく温めるための機能が充実しています。操作・お手入れも簡単でデザインのよさも評判です。

日立も電子レンジのラインナップが豊富なメーカーです。2020年現在、単機能レンジは2種類製造しています。どちらも操作が簡単で庫内スペースにゆとりがあるのが特徴です。

加熱についてはインバーター制御（電気の周波数を自由に変える）によってハイパワーを実現しています。また庫内床面はターンテーブル式とフラットテーブル式の2種類あり、選択肢が多いのメリットです。

シャープの単機能電子レンジは、操作が簡単なのが特徴です。そのため、年配の方にも人気があります。温め時間の設定はダイヤル式なので、温め時間を感覚で把握しやすいのがいいところです。

もちろん加熱能力は充分で、冷凍食品やお弁当の自動温め機能を搭載した商品もあります。この機能を使うと何もしなくても適度な温かさになり、おいしく仕上げるのがメリットです。

電子レンジで温められるのは、水分を含む食品です。しかし水分が少ない食品は、水にくぐらせるなどすると温められます。また食品と同じように気を付けたいのは、食品を乗せる食器や容器です。以下、電子レンジに対応しない食品と容器を記します。

• 食品・・・ぎんなん、栗、生卵、ブドウ、ウインナー、トマト、乾燥唐辛子
• 食器、容器・・・缶詰の缶、ペットボトル、紙袋、木製のお椀、アルミホイル、ビニール袋

樹脂製容器については、電子レンジ対応か否かを必ずチェックしてください。この他、飲み物を温めた場合は「突沸（突然の沸騰による大爆発）」に気を付ける必要があります。飲み物は加熱が終わってしばらく置いてから取り出すようにしましょう。

電子レンジがあると、いつでも短時間で温かい食べ物、飲み物を作れます。単機能電子レンジは低価格なので手に入れやすい上、操作も簡単です。牛乳モードがなくても、温め方を知っていれば十分使いこなせるので、予算を抑えたい方は是非チェックしてください。