アルミホイルはオーブンレンジで使って大丈夫？｜燃える？電子レンジは？

「アルミホイルで包んだ食品を電子レンジに入れたら、庫内でパチパチと火花が飛んだ」なんて経験はありませんか？いきなり火花が飛び散るので、アルミホイルごと食材が燃えるのではないかとびっくりしてしまいますよね。実はアルミホイルと電子レンジは相性があまりよくないんです。

しかしアルミホイルは調理の時だけでなく、食品の保存にも役に立つ便利アイテムで、「もし使っても大丈夫なら、電子レンジでも活用したい」と考える方もいるはずです。また「オーブンレンジ」「オーブングリル」ではアルミホイルが使えるのかといった点を気にしている方も多いですよね。

そこでこの記事では「オーブンレンジ」とアルミホイルの関係性について詳しく解説していきます。「オーブンにアルミホイルは使えるか？一切使用してはいけないのか？」「身近なもので代用はできるのか？」といったよくある疑問にも回答していますので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。

オーブンレンジとは、グリル調理できる「オーブン機能」と電子レンジのように食品を温める「レンジ機能」を兼ね備えた家電です。結論から言うと、オーブン機能でのアルミホイル使用はOKですが、レンジ機能でのアルミホイル使用はNGです。アルミホイルの耐熱温度は660℃となるので、オーブンで溶けたり燃えたりすることはありません。

中にはオーブン機能とレンジ機能を同時に使えるモデルもありますが、この場合もアルミホイルの使用はおすすめできません。正確に言うと使えないわけではないのですが、うっかり使用してしまうと火花が飛び故障や火災の原因になる可能性があります。危険性があるので、レンジ機能ではアルミホイルを使用しないようにしてください。

アルミホイルを使用して火花が出る理由は電子レンジ（レンジ機能）の仕組みにあります。電子レンジは、マイクロ波が食材に含まれる水分を振動させて加熱します。マイクロ波は電磁波の一種であるため、金属に使用すると金属の表面の電子に反応して放電する仕組みです。

アルミホイルは、金属の一種であるアルミニウムを薄く伸ばした金属の一種です。アルミホイルにマイクロ波を当てると、アルミホイルのシワやカットした部分のギザギザの尖った部分から放電します。その放電のときに発生するのが火花なのです。

電子レンジで容器などが発熱せず、形を保っていられるのは、電子レンジのマイクロ波が水分子を振るわせる条件に設定されているためです。水分のみを振動させる設定になっているため、食品内以外の他の分子への影響はほとんどありません。

たとえば、電子レンジにお弁当箱ごと食材を入れてチンしても、お弁当箱がグニャグニャに曲がったりはしませんよね。お弁当箱が熱くなっているとは感じるものの、形は保たれているはずです。そして、食材はしっかりと温まっています。

これは、マイクロ波がお弁当箱を形成しているプラスチックポリマーなどには影響しない設定となっているためです。結果、水分を持った食材のみが振動し、熱々になります。

アルミホイルは肉などの包み焼きに使用したり、ピザを焼く時に天板に敷いたり、料理の表面にかぶせたりして焦げ付きを防げます。先ほど説明したように、オーブンレンジのオーブン機能であれば、アルミホイルを使用しても火花は飛び散りません。

メーカーやモデルによって搭載されている機能は異なります。基本的に、オーブン機能ならアルミホイルはOKですが、使用する前に取扱説明書をよく読みどの機能でアルミホイルを使用できるのか確認しておきましょう。

トーストやクッキーを焼く際もオーブン機能を使用するため、アルミホイルを敷いて問題ありません。また、敷いておくとパンくずの落下や天板の焦げ付きを防げるので、掃除・片付けがグッと楽になります。

また、クッキー作りの際は、アルミホイルを敷いてからバターなどの油脂を塗ると焼けたクッキーがくっつきにくいです。

オーブン機能のついた電子レンジの中には、自動的にオーブン機能から電子レンジ機能に切り替わってしまう機種もあります。このため、オーブンレンジでアルミホイルを使用する場合は、使用前に運転モードを必ず確認しましょう。

また、取扱説明書やマニュアルを確認して、どのような場合に運転モードが切り替わるのかを確認しておくのも大切です。自分の持っているオーブンレンジを最大限活用するためにも、仕様や機能はしっかりと確認しておきましょう。

オーブンは、四方から耐熱流を起こし庫内全体の空気を対流させるといった仕組みで食材を熱する家電です。庫内全体にまんべんなく熱が行き渡るので、加熱ムラを防止できます。

加熱の際はヒーターを使用するので、アルミホイルや金属製の器でも火花が飛ぶ心配はありません。天板の上にアルミホイルを敷いて調理すれば、トレーに焦げがつかないので後片付けが楽になるメリットがあります。

オーブンレンジのオーブン機能でアルミホイルを使うメリットを説明しましたが、ここではアルミホイルを切らしていた場合の代用品についてご紹介します。

以下のようなアイテムがアルミホイルの代用として使えます。

• クッキングシート
• オーブン使用OKの耐熱ガラス皿・磁器・陶器

オーブン機能で使える・使えない容器については、機種ごとに細かく異なるため使用前に必ず取扱説明書に目を通しておきましょう。

アルミホイルは身近なものでありながら、調理への使用には有害性を懸念する声が挙げられているのも事実です。オーブンレンジに使用した際、有害物質が溶け出るのではないか？と心配する声も多く聞かれます。

オーブンレンジのレンジ機能でアルミホイルを使用すると火花が飛ぶので、故障や火事の原因になる可能性があり得ます。また、レンジ機能を使用する際は、アルミホイル以外にも金属製のものは火花が飛ぶため、アルミホイルや金属製の物は使用しないよう徹底しましょう。

誤ってアルミホイルをレンジ機能で加熱してしまった場合は、絶対にオーブンレンジの扉は開けず、まずは電源を落としましょう。開けてしまうと酸素がレンジ内へ流入し、燃え上がる危険性があります。

その後様子をみて、レンジ内に火花による破損がなければ問題ありません。もし破損があればまた火花が出る恐れがあるので、修理を依頼しましょう。

オーブンレンジのレンジ機能で食材を加熱する際にムラにならないよう何かを被せたいなら、キッチンペーパーで代用できます。ただしメーカーによってはプラスティックを使用している製品もあります。紙製でも温めすぎると発火する恐れがあるので長時間の加熱には注意してください。

オーブン機能でキッチンペーパーを使用すると燃えるので、オーブン機能ではクッキングシートがおすすめです。

お弁当を温める際に注意したいのが、アルミカップを使用しているかどうかです。この場合はそのまま温めると発火する可能性があるので、おかずはシリコンカップに入れ替えるのがおすすめです。

シリコンカップをオーブン機能で使用する場合は、必ずオーブンに対応しているかどうかを確認しましょう。非対応だと溶けてしまうので注意してください。シリコンカップを使用するなら、オーブンでの使用を前提に作られたものがおすすめです。

基本的にマイクロ波が出る電子レンジでは、アルミホイルの使用はNGです。ただしマイクロ波を遮断すれば使用できるのです。アルミホイルには電磁波を吸収して遮断する性質があるので、水の中に入れて使用すれば火花は発生しません。

アルミホイルの性質を利用すれば、電子レンジでゆで卵が作れます。材料を作り方を紹介しますので、興味がある方は試してみてください。

【材料】

• 卵
• アルミホイル
• マグカップ
• 水
• ラップ

【手順】

1. 卵をアルミホイルで包む
2. 1をマグカップに入れ完全に被るまで水を入れる
3. 2にふんわりとラップをかけ好みの加減まで加熱する
4. 加熱し終えたら冷水で冷ます

※加熱時間はワット数によっても変わりますが、半熟にしたいなら5分、固めにしたいなら10分くらいを目安にしてください。

オーブンレンジでも、オーブン機能ならアルミホイルを使用できます。レンジ機能ではキッチンペーパーが便利ですが、加熱しすぎには注意が必要です。安全に使用するためにも、機能によって正しく使い分けましょう。