電子レンジの電磁波は危険？マイクロ波の人体への影響は？｜電磁波カットの製品も

一家に1台といっても過言ではないほど普及している電子レンジは、マイクロ波を使って食品を温める私たちの生活に欠かせない電化製品の1つです。では、電子レンジから漏れる電磁波が人体に悪いといった噂を聞いた経験はありませんか？

電子レンジに限らず、私達の周りには電磁波を使った製品が溢れています。「詳しくは知らないけれど、なんとなく電磁波は体によくないもの」と思っている方も多いです。そして、実際に電子レンジの電磁波は危険なのかどうか気になる方も多いはずです。

今回は、電子レンジの電磁波が人体に与える影響や、危険性の有無について解説します。電磁波の影響に不安を抱えている方におすすめの電磁波カット商品が100均で買えるのかも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

電子レンジの電磁波どこから発生するのかご説明します。そもそも電磁波とは電気を使うときに発生するもので、低周波・中間周波・高周波の3種類に分けられます。

• 低周波（家電製品・送電線）
• 中間周波（IH調理器）
• 高周波（携帯電話・スマートフォン）

電子レンジも家電製品ですが、スマートフォンと同じ波長のマイクロ波です。電子レンジは「マグネトロン」と呼ばれる電子管から電磁波を発生させます。このように、私たちの周りには電磁波を使った製品で溢れています。

電子レンジは、電磁波の一種であるマイクロ波を活用して食品を温める、といった仕組みで作られています。具体的には、食品にマイクロ波を当てて、食品に含まれる水分を振動させ、振動により発する熱を利用するといった流れで食品を温めるのがポイントです。食品自体を発熱させる分、食材の中まで温められます。

また、マイクロ波は食器・タッパーに使われている陶器・プラスチック・紙をすり抜けるため、容器に入った食材も中までしっかりと温められるのが強みです。

• ガンなどの疾患を発病する？
• 電磁波は放射能の一種なので被爆する？
• 電磁波過敏症になる？

電磁波は放射能の一種なので被爆したりガンを発病するのではないか、などの声が多いです。使用時は距離を置くべきといった話もあります。電磁波過敏症とは、電磁波が原因の疾病です。症状には皮膚症状（発赤・チクチク感・灼熱感）、神経衰弱性および自律神経性の症状（疲労感・めまい・吐き気など）が挙げられます。

電子レンジのマイクロ波は外に漏れないよう設計されているので、人体への影響はないと考えて問題ありません。

• 栄養素を破壊する？
• 発ガン物質が発生する？
• 容器のプラスチックが食品に溶け出る？

電磁波により調理される食べ物の分子構造が変化し栄養価が減少したり、細胞や遺伝子が破壊されたりして毒性が生じるなどの声が多いです。また、プラスチック容器を加熱して溶け出したプラスチックが食品に付着するのではないかとの不安の声もあります。

しかし、いずれも有害性の確固たる根拠はないので、電子レンジで調理したものは食べるなとの声も気にしなくて構いません。

電子レンジを使用中、無線LANの通信が途切れたり遅くなったりする場合があります。これは電子レンジの電磁波が強力なために、使用中に本体から漏れた電磁波がノイズとなり通信に支障をきたすせいだと言われています。

自宅で電子レンジを使用していなくても、隣家が使用しているときに同様の事象が起きる場合もあるようです。Wi-Fiへの影響については、以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。

以下からは電子レンジの電磁波は本当に危険かどうか確認していきましょう。実は、電磁波に関して国際的ガイドライン値で規制値が導入されています。体や食品への危険性の有無を知って、安全に電子レンジを使ってください。

WHOは、電磁波と病気との因果関係を否定しています。日本では「電気設備に関する技術基準を定める省令」にて国際的なガイドライン値を規制値として導入されており、国際的なガイドライン値以下であれば、何時間浴びても人体への影響はないとしています。

電子レンジのマイクロ波は庫内に照射されるため、外に強い電磁波が漏れる心配はありません。また、電子レンジのドアを開けると同時に、マイクロ波も停止する安全設計になっています。それでも心配な方は、電子レンジのスタートボタンを押したら1mほど離れると安心です。

電子レンジの使用に限らず、加熱調理によって食品中のビタミン量は失われます。ビタミンCは水に溶け出しやすく、加熱により壊れやすい栄養素です。しかし、電子レンジなら短時間で加熱できる分ビタミンCが残る割合が高く、水に流出してしまう心配もありません。

つまり、電子レンジの電磁波によって、食品が有害物質に変化する心配はありません。容器のプラスチックが食品に溶け出ると不安な方は、陶器を使用すると安心です。

ロシアでは使用禁止との噂が散見されますが、事実ではありません。ただし、ロシアが旧ソビエト連邦時代には禁止されていました。理由は定かではないものの「電子レンジ原理の発見者が、アメリカの大手軍需品メーカーに所属していたから」といった情報があります。

電子レンジの扉のガラス部分をよく見ると、網目状や丸い穴の空いた電磁波シールドが入っているのが分かります。しかし、中が見えやすいように隙間が空いている分、電磁波が漏れやすくなっています。

電子レンジ用の電磁波カットフィルムは、電子レンジの窓ガラスに貼るだけで、気になる電磁波を簡単にカット可能です。サイズに合わせて自由に切れたり、貼り付け・貼り直しが簡単にできたりする商品もあります。

電磁波防止素材を使ったエプロン型のシールドです。さまざまなデザインが販売されており、見た目は普通のエプロンと変わりありません。お腹の赤ちゃんへの影響を心配する妊婦さんや、オペレーターの方から人気です。

電磁波防止エプロンを選ぶ際は、シールドの性能を重視しましょう。電子レンジは電源と同じ50／60Hzと加熱用の2.45GHzの2種類が主なので、低周波と高周波の両方を防ぐエプロンがおすすめです。金属アレルギーの方は使用できない場合があります。

電子レンジ自体を、マイクロ波を使わない電磁波の少ないメーカーや製品に変えるのもおすすめです。パワー・スチームオーブン「NEWグランシェフ」は、電磁波（マイクロ波）を放出せず、高温スチームと熱で食材を温めます。

NEWグランシェフには一般的な電子レンジ同様、温め・解凍・オーブン機能などが搭載されています。マイクロ波を使用しないので、電子レンジでは使えなかったアルミホイルやプラスチック製品も使用可能です。

下記記事では、スチームオーブンレンジのおすすめ商品をご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

殻や薄皮に包まれている食材を電子レンジで温めてしまうと内で食材が破裂する恐れがあります。卵などの破裂しやすい食材は入れないようにするのが大切です。また、乾燥した食材も水分量が少ないため加熱しすぎると焦げて発火するリスクがあります。具体的に破裂しやすい食材は以下の通りです。

• 卵(うずらの卵も含む)
• たらこ
• ソーセージ
• イカ
• 根菜類
• 干物
• 乾物

爆発しやすくなるのは、内側だけ加熱が進み高圧となった後、殻や皮が破れる瞬間に気圧が下がるのが原因です。根菜類や乾燥したものは水分が少ないため、焦げやすく発火するリスクが高くなります。

電子レンジを使用する際は、容器の素材もチェックしてください。以下の容器は電子レンジ不可となっています。

• 金属製容器・金属の装飾がついた容器
• 漆器や竹素材の木製の容器
• 絵付けや金銀の模様が施された磁器
• ポリスチレン製の容器
• 耐熱性のないガラス容器

ポリスチレン製は使えませんが耐熱性のあるポリプロピレンは電子レンジOKです。ガラス容器については、耐熱性のないクリスタルガラスや強化ガラスはNGです。アルミホイル・金串・金網も使えません。

電子レンジが使える容器がどうか判断が難しい場合は、容器についた表記を見るとわかりやすいです。電子レンジOKと書いてあるものは基本的に使えます。

金属を温めると発火する恐れがあると説明しましたが、発火事故の原因はその他にもあるため注意しなければいけません。電子レンジ内に汚れが蓄積するとその汚れから発煙、発火する恐れがあります。そのため、電子レンジ内はこまめな掃除が大切です。また、食品を加熱しすぎても発煙、発火する恐れがあります。その食品によって適正な加熱時間を意識して加熱するようにしましょう。

なお、電子レンジの掃除に関しては、油汚れであればセスキ炭酸ソーダ・重曹・オキシクリーン、水アカであればクエン酸・お酢を使った掃除がおすすめです。以下の記事ではオーブンレンジの掃除方法に関して詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

電子レンジの電磁波は法律できちんと規制されているため、人体や食品に悪影響はないことが分かりました。それでも不安に思う方や、少しでも電磁波をカットしたい方は、電磁波防止アイテムを使用したり、電子レンジから離れたりすれば安心です。